Webライティングにおける重要なルールのひとつ「読点の位置」について説明します。
読点はどこに打つのが正しいのか
小説では、たとえ読者にとって読みづらい文であっても、作者の意図に合わせて様々な場所に読点が打たれています。しかし、Webライターが執筆する文章というのは、小説ではありません。企業が伝えたいことを適切に読者に伝わる形に執筆することが重要です。Webライターは、読者に誤解を与えないための読点の位置を理解する必要があります。
では、読点はどこに打つのが正しいのでしょうか。下記の例文を参考に見ていきましょう。
監督は全力で走ってきた選手を抱きしめた。
もし読点が下記の位置であれば、
監督は、全力で走ってきた選手を抱きしめた。
「全力で」という言葉は「走ってきた」にかかっているという読み方ができます。
しかし読点の位置が下記の場合は、どういった意味になるでしょうか?
監督は全力で、走ってきた選手を抱きしめた。
この場合、「全力」は「抱きしめた」にかかり、監督が全力で抱きしめた、という意味合いになりますね。
このように、読点の位置で文の意味は異なってきます。読点を打つ位置として明確なルールはありませんが、読み手に伝えたいことが伝わる位置、すなわち文脈を意識した位置が、正しい読点を打つ位置と言えるでしょう。
読点は主題や伝えたいことを明確にするためにも重要
読者にとって読みやすい文章にするためにも、読点は非常に重要です。たとえば下記の文章の場合、読点によって主語が「サッカーが大好きな佐藤」だとパッと見てわかります。
サッカーが大好きな佐藤は、サッカー観戦を楽しむためにヨーロッパへと旅立った。
もし読点がなければ、
サッカーが大好きな佐藤はサッカー観戦を楽しむためにヨーロッパへと旅立った。
となり、読者は一度頭の中で「何が主語で、どこで意味を区切ればいいのか」と考えてしまうでしょう。
文章を読むという行為は能動的な行為であるため、少しでも読者のストレスがたまらない文章にすべく、読点をうまく使って読みやすい文章に仕上げることが重要なのです。
POINT
文脈を意識した位置、主題や伝えたいことがわかりやすい位置に、読点を打ちましょう。
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