2020年以降テレワークの導入をはじめ、様々な企業でIT化が進み、「ITリテラシーの必要性」をいたるところで耳にするようになってきました。
またDXを推進していくにも、土台となるITリテラシーが不可欠です。
しかし言葉の定義が曖昧なまま、ITリテラシーが大切だ!と言い続けても先に進むことはできません。
本記事では
- ITリテラシーとは?4種類のリテラシーを解説
- ITリテラシーを高める5つのメリット
- ITリテラシーが低い会社で起こる6つのデメリット
などを解説します。
特に以下のようなお悩みのある企業の人事や教育担当者、経営者の方の参考になれば幸いです。
- DXを推進していきたいがどうすればいいかわからない。
- ソフトウェアを導入しても使ってもらえない
- 社内のITリテラシーに大きく差があり、効率的に業務が進まない
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ITリテラシーとは?4種類のリテラシーを解説
ITリテラシーとは、「社会におけるIT分野での事象や情報等を正しく理解し、関係者とコミュニケートして、業務等を効率的・効果的に利用・推進できるための知識、技能、活用力」のことを指します。
簡単に言うと、セキュリティ・ネットワーク・通信などITに関連するものを理解し、扱うことができる能力ということです。
ITリテラシーとは高度で専門的なスキルではなく、ITに関連するすべての業界、さらに言えばPCを使用して業務を行うすべての人に必要な能力であると言えます。
より具体的に、ITリテラシーは以下の4つに分類することができます。
- 情報基礎リテラシー
- ネットワークリテラシー
- コンピュータリテラシー
- 情報セキュリティリテラシー
それぞれのリテラシーについてわかりやすく解説します。
情報基礎リテラシー
情報を扱い、取捨選択することができる能力のことを指します。
インターネットやSNSの拡大・普及により、私達は日々膨大な情報にさらされて生活しています。
その中から自分に必要な情報をすくい上げ、正しい情報かどうか出自を確認することができる、といった力はITに関係していない業界でも重要な能力です。
ネットワークリテラシー
ITは便利であると同時に情報漏えいなど、誤った運用をした場合のリスクも大きくなります。
また発信側の意図しない受け取られ方をされて炎上するケースも増えています。
個人/企業ともに簡単に発信することができるようになったからこそ、モラルやプライバシー保護、セキュリティ対策は必須になります。
コンピュータリテラシー
ITリテラシーの文脈で一番多く語られるのが、コンピュータリテラシーです。
PCやソフトウェアを使いこなすスキルや知識のことを指します。
基礎的なショートカットキーを使える、MicrosoftOfficeツールを使用できるといったことは以前から求められいましたが、コロナ以降
- Zoomなどのオンライン会議ツール
- Slackなどのチャットツール
- GoogleDriveなどのクラウドツール
上記のようなツールについても導入する企業が増加し、使いこなせるリテラシーが求められるようになってきています。
情報セキュリティリテラシー
情報セキュリティリテラシーとは、セキュリティについての知識や情報を豊富に持ち、安全性を考慮したうえでITツールやネットを活用できる能力です。
近年はウイルス被害が拡大しているため、情報セキュリティリテラシーを身につけることが非常に重要になっています。
実際に、情報処理推進機構の調査によるとウイルスの被害にあった件数は2021年が62件だったのに対し、2022年は188件になり大きく上昇しています。
そのため、ウイルス被害を防ぐために情報セキュリティリテラシーを身につけることは非常に大切です。
ITリテラシーを高める5つのメリット
ITリテラシーは広範囲にわたる知見が必要になります。そのため短期に学習し身につけるよりも、長期的視点での学習・教育プランをたてることをおすすめします。
ITリテラシーを高めるメリットは以下の5つです。
- チーム全体の生産性の向上
- セキュリティリスクの低減
- DX推進の強化
- 自社のブランディングや採用面
- 企業から求められる人材への成長
個人や社内のITリテラシーを高めることの、さまざまなメリットの一部をご紹介します。
チーム全体の生産性の向上
PCを用いた業務をスムーズに進めることができるようになることで、テレワークでも適切にコミュニケーションを取り、成果を出すことが可能です。
セキュリティリスクの低減
セキュリティに関する知見が深まることで、ウィルス対策の重要性を理解ししっかり対策を行うようになるでしょう。
またクラウドサービスやSNSを正しく運用できるようになるため、情報漏えいのリスクも低下します。
DX推進の強化
ITやインターネットの知識が深まることで、新しいソフトウェアやツールに対する抵抗が無くなります。
導入したソフトウェアを用いて業務効率を行える従業員が増加すると、コスト削減・売上アップにもつながります。
自社のブランディングや採用面
昨今多くの企業がテレワークや働き方改革を進めているため、相対的に「テレワーク不可」の企業は採用が難しくなることが想定されます。
また出社できない距離に住んでいる優秀な人材や、副業人材の確保のためにも、柔軟な働き方ができる環境を整えておくほうが良いでしょう。
企業から求められる人材への成長
ITリテラシーを高めると、企業から求められる人材へ成長できます。
ITリテラシーを高めてインターネットやSNSを上手に使いこなせれば、業務効率化による企業の業績向上や効果的な情報発信ができるからです。
実際に、転職市場においてITリテラシーが高い人は給与やキャリアなどの待遇面で優遇される傾向があります。
そのため、ITリテラシーを高めると人材価値が上昇し、市場から求められる存在になるのです。
ITリテラシーが低い会社で起こる6つのデメリット
ITリテラシーが低いことで以下のようなさまざまなリスクが存在します。
- テレワーク下などでの生産性の低下
- セキュリティ関連のリスク増大
- ツール使用による弊害
- ITやDX化の遅延
- データ収集・分析の難航
- 不適切な情報発信の可能性
これらのリスクを知り、周知することで「何故ITリテラシーが必要か?」ということを明確にすることができるので、必ず把握しておきましょう。
テレワーク下などでの生産性の低下
専門職でなくともPCを用いた業務を行うのであれば、最低限の知識がないと非効率な働き方をすることになりかねません。。
例えば・・
・Excel上の商品売上データを1つずつコピペする
→ 関数が使えれば効率化ができる
・PowerPointで定例報告書のグラフを毎回作成
→ Excelのグラフを埋め込めれば、自動反映ができる
・エラーが発生したらその場で作業を停止し、情報システム部へ連絡する
→ Googleでエラー文を検索すれば、解決方法がすぐに判明することもある
など、どれもそこまで難易度の高くないものですが、知識がないとできないものばかりです。
ITやソフトウェアを使用して「何ができるのか」を知っている人と知らない人では、大きな効率の差が生じます。
特にテレワーク下では、主にPCを使い業務を進めることになります。 そんな中ビデオ会議ツールが使えない、チャットやメールでの意思疎通をうまく行えないといった人がチーム内にいると、チーム全体の生産性が低下する恐れがあります。
また、ITリテラシーが低い状態でIT化を進めると、ITを使いこなせる一部の人材に仕事や質問が集中し、本来の業務が滞るなどの弊害が起きる可能性もあるのです。
セキュリティ関連のリスク増大
さらに現実的な問題として、スパムメールやウィルスへの対策についても、ITリテラシーが低いままだと十分に行うことができません。
テレワーク下、自宅や外出先でつないだWi-Fiからウィルスに感染するなど、社内全体のセキュリティリスクが高まる要因となりえます。
またクラウドツールやSNSを誤って運用し、情報漏えいにつながったケースも実際に起っています。IT・ソフトウェアを使用する際のリスクを正しく把握し、運用できることもITリテラシーの一部です。
ツール使用による弊害
ITリテラシーが低いと会社で新しいツールを導入しても、正しい使い方がわからなかったり、自分で調べる能力が欠如しているためツールを使いこなせなかったりする問題があります。
例えば、現在は以下の高性能のツールが導入されることがあります。
- SFA(営業の生産性を向上するシステム)
- MA(商談前の見込み顧客の育成を自動化するツール)
しかし、ITリテラシーが低いとこれらのツールを使いこなせず、会社の業績が効率的に上がらない可能性があるので注意しておくとよいでしょう。
ITやDX化の遅延
ITリテラシーが低いと、IT化やデジタル技術を浸透させて業務効率を上げるDX化が遅延しやすいです。
新しい制度を導入しようとしても社員が対応できないため導入が遅れたり、導入しても社員が積極的に利用しなかったりする可能性があるからです。
例えば、テレワークを導入しようとしてもITリテラシーが低いと個人で業務を行えないため、すぐに取り入れられない問題があります。
こういったITやDX化の遅れで、効率的に業務を改善できないリスクがあるのです。
データ収集・分析の難航
現在は市場の動向のほとんどをインターネットで調査するため、ITリテラシーが低いと企業のデータの収集・分析が難しくなります。
きちんとしたデータの収集・正しいデータ分析ができなければ、企業が効果的な施策を打ち出しにくくなるでしょう。
また、リテラシーが低いためインターネット上の情報を正しく見極められない可能性があります。
こういったデータを収集できなかったり、正しく見極められなかったりする可能性があるため、企業の業績向上が難しくなります。
不適切な情報発信の可能性
ITリテラシーが低いと、外部に対して失礼な発信をしてしまったり、企業の機密情報の配慮ができず漏洩してしまったりなどの不適切な発信の可能性があります。
ITリテラシーが低いと他の企業や情報への配慮が欠けやすいからです。
特に、不適切な発信でSNSが一度炎上すると、一気に情報が拡散するため企業の信頼を簡単に取り戻せなくなります。
そのため、ITリテラシーを身につけて適切な情報発信をする必要があります。
ITリテラシーが高い人の特徴3選
ITリテラシーが高い人の特徴は以下の3つです。
- 自分で情報を収集して適切な判断ができる
- 不確かな情報に疑問を持つことができる
- 一次情報から判断できる
ITリテラシーが高いからこそ可能な対応について詳細に解説します。
自分で情報を収集して適切な判断ができる
ITリテラシーが高いと自分でネット上で情報収集して、適切な判断ができます。
リテラシーが高い人は普段から自分で情報について考え行動しているため、情報判断に慣れており、正しい判断をしやすいからです。
しかし、ITリテラシーが低い人は情報を選択する場面が少なく、判断を見誤ってしまう可能性があります。
こういった正しい情報判断ができるのがITリテラシーの高い人の強みです。
不確かな情報に疑問を持つことができる
ITリテラシーが高い人は不確かな情報に疑問を持つこともできます。
どれだけ相手を信用していても、相手が誤った情報を発信する可能性や情報が正しく無いかもしれない可能性を見極められるからです。
リテラシーが高いと、情報に疑問を持つことができる特徴があります。
一次情報から判断できる
ITリテラシーが高い人は、自分で直接体験した得た情報や公的機関の調査である一次情報を信用しやすいです。
一次情報のような直接体験して得た情報や、公的機関が独自に調査して得ている情報は、信頼度が高く利用しやすいからです。
このように、きちんとした情報から判断するため適切な答えを導きやすい特徴があります。
ITリテラシーを身につける5つの方法
上記で見てきたように、ITリテラシーとはプログラミングやデジタルマーケティングなど高度な知識を指すものではありません。
PCを使って仕事をする上で必要な基礎知識なのです。個人個人が「複雑そう…」「自分には必要ない」と考えずに学ぶことが大切です。
では社内全体のリテラシーを向上させるにはどうしたら良いでしょうか?
ITリテラシーが必要な理由を周知する
まずITリテラシーが低い場合のリスクと、学ぶことによるメリットを周知していきましょう。
自社で行うことが難しい場合は、外部のセミナーなどを活用しても構いません。社内に共通意識と理解を生み出すことが大切です。
オンライン学習や研修など学習制度を用意する
社内に詳しい人がいない、少ない場合、社外の研修や学習システムを活用することをお勧めします。
しかし、そういった外部ツールは導入したら成果が出るものではありません。受講してもらえる社内体制や実際にその知識を活かせる業務の場を設ける必要があります。
またIT業界は情報の更新が早く、数年前の情報では役に立たない、といったことが多々起こる業界です。
eラーニングなどのオンライン学習サービスは、日々教材の内容がアップデートされていくので、書籍や研修よりも、最新情報を扱っている可能性が高くなります。
アウトプットができる環境を整える
どんな知識でも使用する場がなくては定着しません。
実際の業務で新しい試みやソフトウェアを触れる環境を整えることで、ITやインターネットに対する抵抗感が低減し、ITリテラシーも向上することでしょう。
ITリテラシーに関連する資格を取得する
ITリテラシーに関連する資格を取得すると、資格取得の過程でIT社会に必要な知識やスキルを勉強するため、Tリテラシーが向上します。
具体的におすすめの資格は以下の3つです。
- ITパスポート
- 基本情報技術者試験
- MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト資格)
これらの資格は、ITに必要なノウハウを網羅的に身につけることができるためおすすめです。
このように、ITリテラシーに関する資格を取得すると、ITリテラシーを身につけられるメリットがあります。
使いやすいITツールを導入する
ITリテラシーを身につけるために、使いやすいツールを導入することはとても大切です。
ITリテラシーを身につけるためには、実際に手を動かし経験することが重要で、使いやすいツールだったら身近な存在になり利用しやすいからです。
そのため、使いやすいツールを導入し、積極的に利用するように心がけてみましょう。
ITリテラシーの社内教育事例
株式会社 PR TIMESの調査によると、長野県の建設資材商社の炭平コーポレーションでは、日々の手作業の業務に負担を感じていたため、DX変革が必要であるという危機感を持っていました。
そこで、まずは社員のITスキルアップから取り組み、手動で行っていたExcelの作業をネット上にあるマクロを使って自動化することに成功しました。
その結果、作業効率が上がったため従業員の満足度が向上したのです。
また、ITリテラシーが向上したことで、新規のツールを導入することなく新たな事業価値を創造することに成功しています。
ITリテラシーを社内で教育したことで作業効率向上や事業拡大につながったのです。
ITリテラシーはすべての専門スキルの土台
昨今プログラミングスキルやデジタルマーケティング、AI構築など高度な専門スキルの習得サポートも盛んになってきています。
それらの専門知識を身につけるためにも、土台となるITリテラシーが必要です。個人としても、企業としてもITリテラシーの習得はより重要になっていきます。
MENTERはITリテラシーを向上し、通常業務の改善、DX推進に必要な知識とスキルを学べるオンライン学習サービスを提供しています。
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「デジタルに強い人材育成を行っている「MENTER」では、ショートカットキーなど初心者向けのコンテンツからAIの設計など上級者向けのコンテンツまで用意されています。
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