ビッグデータを活用することで、マーケティングの成功率向上や新事業・新産業の発展が期待されています。
今回は、ビッグデータの特徴や活用例についてご紹介します。
ビッグデータとは
ビッグデータはデータの量(Volume)、データの種類(Variety)、データの発生頻度・更新頻度(Velocity)の3つのVで表される特徴を持っています。
ビッグデータの分類法には様々な考え方があります。例えば総務省は「国・企業・個人」の3つに着目し、以下4つのグループに分類しています。
【出典】総務省 データ主導経済と社会変革https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc121100.html
①国:オープンデータ
オープンデータとは、政府や公共団体が保有している公共情報で「官民データ」とも呼ばれています。 また2016年に施行された「官民データ活用推進基本法」により、官民データのインターネットでの開示を推進しています。 欧米ではオープンデータと独自のデータを掛け合わせることで農作物の収穫予測なども行われています。
②企業:M2M(産業データ)
M2M(Machine to Machine)とは、機械と機械がネットワークを介して相互に通信し合うことをさします。ここで言う「機械」とはPCなどのコンピュータだけでなく、工作機械や自動販売機、監視カメラ、POSレジなど広い分野の機器を含みます。例えば、自動販売機が自動で売上情報・在庫情報などを把握し、遠隔地にいる管理者に通知するシステムなどがあります。
③企業:知のデジタル化(産業データ)
知のデジタル化とは、企業のノウハウをデジタル化・構造化した情報です。広義には企業が持ちうるパーソナルデータ以外のデータとして捉えられます。
④個人:パーソナルデータ
パーソナルデータは、個人の名前などの情報、行動履歴、ウェアラブル機器(メガネやアクセサリーのように身につける電子機器)から収集された個人情報です。2017年に施行された「改正個人情報保護法」によって定められた、特定の個人を判別できないよう加工された「匿名加工情報」も含みます。
ビッグデータの活用例
ICチップ付きの交通カード
ICチップ付きの交通カード(SuicaやPASMOなど)は乗車時の支払いに使われるだけではなく、「誰が」「いつ」「どこからどこへ行ったか」などの行動履歴データが鉄道会社に送られ、列車本数の調整や時刻表作成に役立てられています。また、ICカードを使って買い物をすると、その購買履歴データが自動的にビッグデータとして蓄積されていきます。
Yahoo! JAPANのネット動向
Yahoo! JAPANは、2013年の参議院議員選挙の結果を「Yahoo!検索」のビッグデータから予測し、驚異的な精度の選挙予測をしています。
POINT
ビッグデータを活用することで顧客のニーズに柔軟に対応できる可能性が広がりますが、 個人情報保護のリスクや、分析能力向上の必要性などの課題も残ります。
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