ファッション・ビューティー業界の販売員が生涯キャリアを築けるような未来をつくるため、人材派遣事業を主軸に教育や新しい価値の創出し、業界のインフラ企業となることを目指す株式会社iDAにMENTERを導入いただきました。
今回は代表取締役社長 堀井様にファッション・ビューティー業界におけるITスキルの価値と人材教育に注力する理由についてお伺いしました。
原体験はひとの力。作り手の熱量をユーザーに伝えられる販売員を育てたい
MENTER : 御社の事業について、教えてください。
堀井様 : 1999年創業のファッション・ビューティー専門の人材派遣会社です。
弊社は全国展開しており、現在全国に22拠点存在します。業界的に全国展開している企業様が多く、地方店舗への派遣のニーズにも迅速に応えることが可能です。
またグループ会社には人材教育に特化した会社も存在します。ただ人材を集め必要なところに派遣するだけでなく派遣スタッフにはしっかり教育/学習の機会を提供し、接客業という仕事の内容や派遣先のブランド様の理解を深めていただいています。
ファッション・ビューティー特化の会社として24年間積み上げてきたため社内にも販売経験者が多く、現場の状況や人材がどのような点に悩むのか等、双方への理解が深い専門性が弊社の強みであると考えています。
MENTER : 堀井様は2022年3月にiDA初の創業家外の代表取締役社長にご就任されたとお伺いしています。おめでとうございます。堀井様が御社やこの業界で成し遂げたいビジョンなどお聞かせください。
堀井様 : ありがとうございます。私は新卒で東京スタイルという会社のブランド営業を担当した経験があります。当時知名度が高くはなかったブランドの商品にお客様が興味を持ち、ご購入いただく過程に販売スタッフの力は不可欠だと感じました。それが私がこの業界をより良くするためiDAに入社した原体験と言えますね。
特にこれからは、店舗/オンライン問わず、単なる店頭販売員ではなく「作り手やブランドの熱量を増幅し、お客様に伝えることのできる」販売員が業界をリードしていくと考えています。
そういった熱量の持った販売スタッフを育成し、そのような販売スタッフを含む多くのファッション・ビューティーを好きな方々が、安心して長く働ける業界にしていくことが目標です。
MENTER : 少子高齢化社会になっていく中で生涯キャリアの構築は業界問わず重要になってきていますね。そのような目標を掲げている御社はどのような社風なのでしょうか?
堀井様 : 顧客やスタッフ、社員同士など関わってくれる方々に寄り添い、真摯に向きあう姿勢を持ってくれている社員が多いと感じます。人に対し時間を使うこと、使っていくことを心がけています。
そのためにはどうしたらいいのか、多くの社員が「全員経営」をモットーに日々取り組んでくれている、熱量のある会社です。
今後はこの変動の激しい時代に、会社としてどういった方向にむかっていくのかを提示するのが代表の私の役割だと考えています。
大きく変動した業界に適応できる人材の育成/教育の重要性を再認識
MENTER : コロナ渦において大きく変わったことはありましたか?
堀井様 : 特に大きな影響を受けた業界の1つだったのではないでしょうか?店頭が閉まり、接客の方法や必要なスキルが大きく変わり、会社としてもそれに対応するため奔走した期間でした。
MENTER : どのような対応を行っているのでしょうか?
堀井様 : 例えばコロナに罹患してしまった方には給与を100%支払いしたり、休業してしまった方へはオンライン研修を実施したりと国の基準を超えて、でき得る限りの補償を行ってきました。
未だ収束の目処はたっていませんが、お客様はコロナに順応してきておりオンライン/EC/コールセンター等、タッチポイントは様々に広がりつつあります。そういったデジタルシフトへの変革に対応できる人材の育成/教育に注力しています。
MENTERを導入し、社員はITについて学ぶ機会を必要としていたと実感
MENTER : MENTERの第一印象を教えて下さい。
堀井様 : 現場販売スタッフ出身のもの含めまだまだITに疎い社員も多いため、はじめは難しすぎるのではないかと考えていました。
こういった学習サービスはなかなか浸透しないなど課題があることが多いですが、MENTERは私の想像以上に社員に歓迎されている印象です。社員はITやデジタルについて学ぶ機会を必要としていたのだと改めて実感しました。
MENTER : ありがとうございました。MENTER ASSESSMENTもあわせてご受講いただきましたが、結果をご覧になっていかがでしたか?
堀井様 : かなり実態と近い数値だったと感じています。業務でもIT関連で頼ることが多い人は、やはり点数が高かったですね。しかしITスキルが高い人ばかりに業務が集中することは良い状況ではありません。基礎的な知識がつくだけでもアイデアが生まれやすくなる。そういった環境づくりがまずは重要だと考えています。
ツールを導入することで満足せず活用し成長できる環境を目指す
MENTER : MENTERを活用することで目指している目標/期待していることなどがありましたら教えてください。
堀井様 : 今まで社内には多くのITツールを導入しましたが、うまく活用できなかったという苦い経験があります。経営側の問題でもあるのですが、導入することで満足してしまっていたのですね。
しかしツールは使いこなせなければ意味がなく、そのためには基礎的なITリテラシーや知識が必要です。
MENTER : 昔よりも簡単に扱えるものが増えてきたとはいえ、ソフトウェアは使用者に基礎的なITリテラシーがあることを前提にしているものが多いと感じます。
おっしゃる通り、使いこなすには一定のITリテラシーを身につける必要があると思います。
堀井様 : そうですね。会社としてはツールを導入したりMENTERのような学習機会を提供したりと、環境を整えることは可能です。しかしスキルについては個々人にも努力して身につけてもらわなくてはいけません。
会社の提供する環境と個人の努力の相乗効果で、より成長できるような強い会社を目指していければと考えています。
お客様との対話の時間を生み出すためにITを活用したい
MENTER : 堀井様が考える御社のIT関連の今後の展望をお聞かせください。
堀井様 : ずっとITやデジタルの重要性についてお話してきましたが、アナログが悪いとは思っていません。むしろ今後もアナログ集団でいたいと考えています。
私たちは人と関わることを仕事にしており、今後も人がいちばん重要であることに変わりはありません。人と関わる時間を生み出すために、省力化や自動化できる仕事はITで効率的に進めるべきだと考えています。
またファッション・ビューティー業界全体で見てもまだまだIT化の余地はあると感じています。
iDAが業界をリードし、先行した成功事例になっていきたいですね。
もちろんそれは当社が他社より優れているからではなく、私たちにできればどの会社でもできる、多くの企業や百貨店の参考になるだろうと考えてのことです。
普段使っていたツールの底力を知ることが業務に直結する
MENTER : MENTERの導入を検討されている企業様へ一言お願いいたします。
堀井様 : ITに詳しくない身からすると、ITの勉強というとプログラミングやExcel、PowerPointなどを思い浮かべがちです。それらを業務であまり使わない場合「自分には関係ない」と考えてしまいますが、それは誤りでした。
MENTERではいつも使っているPCやブラウザ、検索といったいままで普通に使っていたものの底力を知ることができます。それが実務に直結することは言うまでもありません。
また私自身がそうでしたが、MENTERのような学習ツールを導入する側は年齢や業界、社員の反発など多くの懸念に二の足を踏むことも多いと思います。
しかし今回わかったのは、私たちが考える以上に社員には学ぶ意欲とモチベーションがあるということです。まずは取り組んでみることをおすすめします。
MENTER : 嬉しいお言葉ありがとうございます。今後も皆様のスキルアップのお役にたてれば幸いです。ありがとうございました。